東京少年鑑別所の参観
2018年8月8日
勉強会メンバーとともに、練馬区にある東京少年鑑別所を訪問してきました。台風が近づく悪天候の中、強風には悩まされましたが、なんとかギリギリお天気がもったことは幸いでした。途中、道を間違えてしまいましたが、メンバーの道案内のおかげで無事に到着することができました。本当に感謝です。(そして、本当にごめんなさい・・・汗)
東京少年鑑別所は、施設としては年季が入っていると言えますが、
職員の皆様が丁寧にお手入れをされていて、アットホームな雰囲気でした。
鑑別所の詳細や施設概況について説明を受けた後、施設内を見学しました。
都内では確保の難しい広い運動場があり、桜の季節には観桜会が開かれるそうです。法務教官(教育)、技官(心理)、医師(医療)が、それぞれの観点から少年の様子を観察して、その少年に必要な処遇・支援を考えます。鑑別を行う機関ですので、積極的な処遇は行われませんが、四季折々の行事を行うなど、
至るところに少年に対する配慮を見ることができました。
また、地域援助事業の拠点である「ねりま青少年心理相談室」は、
ソファのある広いお部屋に、おもちゃや遊び道具がたくさん置いてあり、
様々な年齢層の方が訪問し、相談できるように工夫されていました。
法的に必要な手続きを遵守しながらも、
少年に対して圧迫感や過度の緊張感を持たせないよう、
きめ細やかな工夫がされている様子が見て取れました。
一方で、特に地域援助事業を通して、「支援する」ことをめぐる課題が明確化されてきていると感じました。多くの支援業務全般に共通する「支援のゴールとは何か」をめぐる課題です。過度の支援によって、対象者自身の意欲や力を奪わずに、むしろ意欲や力を高めていくような支援とは何か。特に、問題は複雑・複層的に絡み合う対象者に対する支援において、そのような課題が明らかになっていくようにも感じました。
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