第6回勉強会のご報告

 2019年最初の勉強会は、四国少年院院長の服部達也先生にお越しいただき、少年院の教育や支援についてご講演頂きました。学生さんを始め20名近くの方にご参加頂いたことに加え、服部先生の巧みな話術で笑いも起こる楽しい雰囲気の会となりました。


 少年院教育の概要に加え、歴任された各施設での特徴ある教育や支援をご紹介いただきました。一口に「少年院」といっても、地域ごとの特徴や文化を受けて、多様な教育が展開されています。一方で、職員が異動することで、有効な教育や支援が別の少年院にも受け継がれるなど、相互の関連もあるようです。


 近年、特に社会復帰支援の充実に向けて、就労支援や修学支援も手厚くなってきました。しかし、社会的な労働環境をめぐる問題の影響を受けやすく、社会情勢に敏感に対応して、それらの支援をブラッシュアップさせている様子も見えてきました。サービス業へ就労に向けた職業補導も、そうした流れに位置付いていることが理解できました。


また、質疑応答では、修学支援として、高校卒業程度認定試験の受験に関する指導が充実化する一方、その予後との関連を丁寧に追っていく調査研究の必要性も話題になりました。

予後は、再非行や再犯への効果だけではなく、依然として社会的困難を抱えた生活に陥っていないか、支援の行き届かない狭間に落ち込んでいないか、

そのような広い視野で行われることを期待します。

社会復帰支援のあり方勉強会

「社会復帰支援のあり方勉強会」は、非行少年の学校や地域社会への復帰に向けた支援について勉強しています。非行少年は、当該非行に加えて貧困や虐待などの様々な問題を抱えています。司法・福祉・教育の枠組みを超えた、どのような支援・連携が可能なのかを考えています。 保護司・保護観察官・スクールソーシャルワーカー・研究者、大学院生など、様々な立場の方が参加しています。

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